2015年1月30日金曜日

合歓


 私の部屋の窓から、あなたに腕を回し、脚を絡める少女の姿が見えるのです。少女は毎日あなたの元にやって来ますね。少女が去ると部屋を出て、あなたのところに向かいます。「ネムノキ」と、あなたには札が掛かっています。
 葉を閉じて黙っているあなたを撫で、抱きつくと、すぐに大きな快楽がやってきました。胸を押し付けると、思わず声が漏れました。
 あなたは、あ の少女に、こんな淫らなことをしていたのですね。
 今夜、あなたを伐ります。鋸も用意しました。もう、少女とあなたが睦み合うのを見たくありません。
 そしてこの手紙は、あなたの根元に埋めます。伐られたあなたと、この手紙を見て、少女はどんな顔をするでしょう。窓から眺めるのが楽しみです。


妄想二人展