2008年11月20日木曜日

まっすぐまっすぐ、と唱えながらドリルを廻す。
それでも穴はまっすぐにならない。

あなたの耳に穴をあけた。小さなドリルで穴をあけた。
白くて柔らかい耳たぶが、ギリギリとドリルで削り掘られた。
削られた耳たぶの欠片と血液が、ドリルを持つ私の指先を汚す。
あなたの抑えきれない呻き声が、ドリルを伝ってわたしの中に心地よく響く。

ピアスは斜め上に向かって耳たぶを貫いた。全然まっすぐじゃないけれど、しゃくりあがった素敵な角度だ。