2008年2月6日水曜日

面白いわけがない

「短編映画を作ったから見にこい」
と、ウサギが言う。ウサギが作った映画だぞ、面白いわけがない。そう思いつつ行かないと、後が怖い。
ウサギはわざわざ公民館を借りていた。客は私一人だ。
明かりが落とされ、スクリーンに目をやる。
3、2、1
「原作ウサギ脚本ウサギ監督ウサギ……終」
エンドロールのみの「映画」にウサギは満足そうだった。
「監督ウサギ、が憧れだった」としみじみと言った。おかげで眠たい思いをせずに済んだけれど。