2006年12月21日木曜日

真夜中のプール

真夜中の散歩、コーヒーの香りに誘われて辿りついたのは、学校のプールだった。コーヒーのプールで男の子が泳いでいた。
幼い身体付きだったけれど、夜とコーヒーが彼を大人っぽく演出していた。
私はプールサイドで彼の泳ぎを眺めていた。
クロールを何百メートルか泳いだ後、彼は更衣室に消えた。
プールのコーヒーを掌に掬って飲んでみる。
極甘のコーヒーに、やはりまだ子供なのだと、少し安心した。