2005年8月15日月曜日

パビムンに塗れる

「ふぅ」と息をついてサキは蛇口を捻った。
サキの身体が湯気に包まれる。
サキはしばらくシャワーに当たっていた。
鎖骨の辺りにシャワーを受け、その刺激と音に身を任せていた。
眠ったわけではないだろうが、ずいぶん時が経ったことに気付いたサキは
思い出したようにボディソープに手を伸ばし、身体を洗い始めた。
左腕、右腕と洗い、胸元までくるとスポンジを握りしめて強くこすった。
サキはケタケタと笑った。
身体をこする強さに比例するかのように笑い声は大きくなった。
白い泡に潜んだパビムンにまみれたサキは、身体をくねらせながら、笑い続けた。
頭の何処かで「パビムンに犯された」とわかりながら笑うのをやめることができなかった。