2005年2月27日日曜日

国宝「花蝶図屏風」焼失

手紙が来るなんて、ずいぶん久しぶりだ。確かに明日は誕生日だ。オレは悪友からのカードと信じて白い封筒を開いた。
畳まれた花柄の紙、中には蝶が入っていた。何と言う蝶かは、わからない。青く輝く蝶。
「キモい…」
オレは実際声に出しながら腕を精一杯伸ばし、ソレをテーブルの上に置いた。
参った。どうしよう。
しばらく悩んだ後、俺は紙ごと蝶を灰皿の上に置き、ライターの火を近付けた。
炎は予想外に大きく慌てて水を用意したが、結局使わなかった。全部灰にしてしまいたかったのだ。