2005年2月24日木曜日

現代っ子

鮮やかなみどり色した蝶が、ビル街を飛んでいる。おや、蝶はこちらに向かってくるではないか。
ここはコーヒーショップの屋外テーブル。店内には客がいるが、外の席には私しかいない。
蝶はまっすぐに近づいてきて、私が持っていたカップの縁にとまり、コーヒーを飲み始めた。
「もし、ちょうちょさん?」
蝶はピタリと動きを止めた。
「コーヒーはおいしいかい?お花の蜜はいいのかい?」
[お花は飽きちゃった。ごちそうさま、コーヒーおいしかった。ブラックが一番ね。]
蝶はウインクして飛び去った。蝶はウインクなどしない、もししたとしてもわかるはずがないのは、承知している。