2004年3月2日火曜日

キウイ

キウイは線路に立ち、ポーラスターに向かって誓う。「北へ行こう」と。
「もうこの地に見聞きするべきものはない」
キウイは考える。「北は寒いと言うのは本当だろうか」
しかし決心は揺るがない。「私には毛皮があるではないか。この毛皮で寒さがしのげるはずだ」
キウイは、おのれの希望と毛皮を信じて線路沿いを静かに歩きだした。
寒さをしのげなかったのは言うまでもない。