2003年7月21日月曜日

THE WEDDING CEREMONY

真夜中というのに人が大勢集まっていた。
人々をぐいぐい押し分けて輪の中に入っていくと白くやわらかな物にぶつかった。
ぼくは顔をあげて青くなった。結婚式だ。
なんと白いドレスの花嫁さんにぶつかってしまったのだ。
小父さんがぺこぺこしながらぼくを連れ戻しにきた。
花嫁さんは小父さんの顔見るなり声を上げた
「まあ!あなたは!」
となりにいた新郎が続けた。
「お月さま!なんて光栄なことだろう。ぼくたちは、月明かりの下で結婚したくてわざわざ満月の夜を選んだのです。」
小父さんが照れると、月光は一段と明るくなった。