2003年4月27日日曜日

17:00

学校からの帰り道、僕はいつも一人だ。
学区のほとんどは四年前にできた新興住宅地で、そこから離れた僕の家は一番遠いのだ。
家の周りには田んぼがあって、そのあぜ道を通学路にしている。
はじめての友達は、たいてい驚いて僕を田舎者扱いするんだ。
自分んちがほんの数年前まで田畑だったことも知らないで。
カエルも触れないヘナチョコのくせに。
「まぁまぁ、落ち着いて。町の子にだっていいとこがあるって
キミはよくわかってるじゃないですか」
え?周りには誰もいないのに。何の声だろう?
「下を向いてください。ゲコ」