2002年12月18日水曜日

THE WEDDING CEREMONY

友人の結婚式の招待状が届いた。
招待状に書いてあった通り、夜の八時に出掛けていった。
夜の教会というのは、寂しく荘厳で、不気味でさえある。
十字架が大きくなるにつれて気分は沈んでいった。
なかに入ると薄暗く、ほかの人の顔を確認することはできなかった。
月明かりはまっすぐ、神父だけを照らしていた。
神父が眩しそうに目を細めると、新婦は新郎の首にくちびるを寄せた……。

はじめのうちは憂鬱な気分だったが、なかなか良い式だったと思いながら家路についた。
最後まで友人の妻となった人の顔は見えなかったけれど。