2002年12月8日日曜日

コウモリの家

引っ越したばかりの家に帰り、明かりを点ける。だが、部屋はうす暗い。
よく見ると天井という天井にコウモリが張りついているのだった。
「これはどうしたものかな」
「心配は無用です、旦那様」
「旦那様?私のことか?」
「はい、旦那様。新しい旦那様にご挨拶を申し上げます。旦那様が起きる頃我々は眠り、旦那様が眠る間に我々は活動します。我々はこれから食事に出掛けます」
「あ、あぁ」
コウモリは消えた。
それ以来、コウモリには遭遇していない。
かすかな気配で彼らが出掛けるのを感じるだけ。なかなか素敵な共同生活。