2002年7月5日金曜日

配達ボーイと看板ガール

私は、毎日この喫茶店に通っている。
もう、40年になる。
ここでは、娘が一人、給仕し、LPを入れ替え、レジを打っている。
床やテーブルを磨く姿を、見かけたこともあった。
とにかく、よく働く。
そして、彼女は十分に人目に付くくらいの容姿は備えている。
加えて喫茶店の看板娘には、「やさしい笑顔」が必要らしい。
私は若干年上の彼女に「憧れ」ている。
そのような感情を持ってはいけないと言われているがどうしようもない。
私は、40年間変わらぬ姿で、毎日この店に品物を届けている。
彼女は今日も、同じ笑顔で「ごくろうさま」と言うだろう。
あと60年は言うだろう。
私たちのタイプは100年の使用期間が定められている。